今回いじらせていただくのは、
『デビュー曲メーカー』× 松尾芭蕉
という、俳句界とJ-POP界が物理的に衝突した組み合わせです。
まずは結果を、
文学史のことは一旦忘れて見ていきましょう。
※なお、ここから先は芭蕉の胃に優しくありません。
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楽曲データについて


まず提示された基本情報はこちら。
松尾芭蕉1stシングル* タイトル:*逆光クラシックピュア 作詞:うそこメーカー 唄:松尾芭蕉

この時点で、
俳句(五・七・五)は完全に解体され、
横文字の洪水に飲み込まれています。
芭蕉、
17音で世界を表現していた男とは思えません。

タイトル考察:逆光クラシックピュア


タイトルは
逆光クラシックピュア
・逆光
・クラシック
・ピュア
それぞれは成立しているようで、
組み合わさった瞬間に意味が蒸発します。
これはもう、
雰囲気で殴る系タイトルです。

Aメロ:サロンドボーテとポルターガイスト


歌詞は冒頭から容赦がありません。
泣き疲れてサロンドボーテ 寂しさのあまりポルターガイスト

泣き疲れた先がサロンドボーテ
そこからのポルターガイスト
感情 → 美容 → 心霊現象
という、誰も予測できない流れです。
芭蕉、
旅よりも情緒が迷子です。

日常描写パート:風邪とイエスタデー


風邪気味と言う名の痛みを抱いて 楽しく過ごしたイエスタデー

急に生活感が強まります。
・風邪気味
・イエスタデー
この辺りは、
現代人の共感ゾーンを狙いに来ています。
俳聖、
意外と売れ線を理解しています。

サビ前:患者たちが騙しあう月夜


Ah 患者たちが騙しあう月夜 Uh 悔やみきれない季節の干渉

ここで一気に抽象度が跳ね上がります。
・患者
・騙しあう
・月夜
比喩なのか、
病院なのか、
誰にも分かりません。
しかし、
月が出た時点で芭蕉感は急上昇します。

サビ:逆光クラシックピュアとは何か


逆光クラシックピュア 誘惑から解放された罪人たちが虹を架ける

サビでタイトルを回収。
内容はよく分かりませんが、
壮大そうです。
罪人が虹を架ける時点で、
物理法則も倫理も超えています。

問題の一文:「常にへそチラを願ってます」


ここで突然、
歌詞史に残る一文が投下されます。
「常にへそチラを願ってます」 アイツが言った最後の言葉

俳句界から最も遠い概念、
へそチラ
しかも
「最後の言葉」。
芭蕉、
旅の途中で何を見てきたのか、
非常に気になります。

後半サビ:セクシーと深淵


Ah 照れない償い家が無い Uh 苦しいセクシー苛立たしい

感情が完全に渋滞しています。
・償い
・家が無い
・セクシー
・苛立たしい
これはもう、
心情の五重奏です。

ラスト展開:舞台へ……しかし


抱擁エスカレートゲーム もぎたての貞操を奏でる舞台へ……しかし

「しかし」で終わるデビュー曲。
解決しません。
次のシングル前提です。
芭蕉、
連作を見据えています。

総合評価:松尾芭蕉はポップスに向いているのか?


結論から言うと、
向いていませんが、目は離せません。
  • 情景は浮かぶ
  • 意味は掴めない
  • 単語のキレは異常
  • なぜか耳に残る

これはもう、
俳句をやめた芭蕉の成れの果てではなく、
新ジャンルの始祖です。

まとめ(ユーザーの皆さんへ)


この結果を見て、
  • 自分のデビュー曲が気になった人
  • 歴史上の人物に歌わせたくなった人
  • 意味不明なのに妙にエモいと感じた人

ぜひ、『デビュー曲メーカー』をお試しください。
あなたもきっと、
説明できない名曲を世に放つことになります。


※本記事は、
松尾芭蕉・俳句・へそチラ・ポルターガイストの
いずれにも一切の責任を負いません。